犬と猫のアレルギー② アレルギー検査とは

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犬と猫のアレルギー、2回目の今回はアレルギーの検査について知ってもらおうと思います。現在、犬のアレルギー検査は、動物アレルギー検査株式会社という検査機関で行うことができます。今回はアレルギー検査がどんなものかを簡単に解説します。

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アレルギー検査には2種類ある

アレルギー検査には「アレルゲン特異的IgE検査」と「リンパ球反応検査」の2種類があります。どちらの検査をしたらいいということではなく、両方の検査をすることで、より詳しく確実性の高いアレルギー検査ができ、治療にもつながると思ってください。

アレルゲン特異的IgE検査

IgEは抗体と言われる物質で、白血球の1種であるリンパ球のB細胞と呼ばれる細胞から作られます。IgEは、さまざまな物質(アレルゲン)に特異的に反応するために作られた物質です。花粉やハウスダスト、豚肉や小麦といった特定のアレルゲンが体に入ってくるとその物質に反応して、IgEは「肥満細胞」を活性化します。肥満細胞は肥満と名前が付いていますが、脂肪細胞と違い肥満とは全く関係なく、アレルギーや免疫に関係する白血球です。

活性化された肥満細胞はヒスタミンやロイコトリエンなど炎症を起こす物質を出すことで、犬や猫の身体にかゆみや炎症を起こします。この反応は、アレルゲンが体に入って15分以内という早いタイミングで起こる「1型アレルギー」を引き起こします。

人で有名なそばアレルギーは、そばに反応するIgEが体の中にあるため、そばを食べてそばの成分が体に入ってくると、急激な炎症が起こり、ヒスタミンなどが放出され、じんましんや血圧の低下が起こります。犬のワクチンアレルギーも、ワクチンの成分に対するIgEが犬ン体の中にあり、急激に反応して血圧の低下や嘔吐が起こることがあります。

アレルゲン特異的IgE検査では食物アレルギーの一部、アトピー性皮膚炎、花粉症などの診断のために使います。

リンパ球反応試験

リンパ球反応試験は、特定の物質に反応するリンパ球があるかどうかを調べる検査です。リンパ球は免疫の司令塔的な役割をしていますが、アレルギーを引き起こす物質が体に入ると、リンパ球がその物質を認識して、好酸球やマクロファージなど好中球がアレルゲンを攻撃するよう、指令を出します。

この反応を4型アレルギーと呼びますが、リンパ球の認識⇒指令⇒白血球の攻撃という順序を踏むため時間がかかり、一般的に4型アレルギーは、アレルゲンが体に入ってから24~48時間と、かなり時間がかかって症状が出てきます。

4型アレルギーの代表は、犬の食物アレルギーであり、接触性アレルギーやアトピーにも4型アレルギーがかかわっていることがあります。

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アレルギー検査の方法

アレルギー検査は血液を採ってそれを検査センターに送るだけでできるため、特別大きな負担になる検査ではありません。ただし、一般的な血液検査に比べて、アレルギー検査のためには必要な血液量が多くはなります。また、アレルギー検査のための容器がないと検査ができませんので、いきなり動物病院へ行って「アレルギー検査をしてください」と言ってもできないこともあります。必ず事前に問い合わせてから行くようにしましょう。

アレルギー検査の落とし穴

1. 実際にアレルギーを起こしている原因物質以外にも陽性反応が出る

アレルギー検査をすると、健康な子でもいくつかの物質に対して陽性反応が出ます。これは、その物質に対してアレルギーを起こす可能性があるという意味であり、今の症状を出しているかどうかを調べる検査ではないためです。そのため、1つ陽性反応が出たからそれが原因というわけではなく、複数出たアレルゲンの中にアレルギーの原因物質があると考えて治療していく必要があるんです。

2. すべての物質の検査ができるわけではない

世の中にあるすべての物質に対するIgEやリンパ球反応を調べることは不可能です。そのため、犬のアレルギーを起こしやすく、犬の身体に入りやすい物質を限定して調べるのがアレルギー検査です。項目に入っていない物質に対するアレルギーはわかりません。特に、食物添加物に対するアレルギーは犬では多いですが、検査できませんので、添加物に対するアレルギーには注意が必要です。

それでもアレルギー検査を受けるべき

犬のアレルギー検査の手法がかなり発達してきたため、上のような落とし穴があってもアレルギー検査はおすすめします。その理由は

1. 避けるべき環境アレルゲンや食物アレルゲンがわかる

アレルギー検査で陽性反応が出た物質は、今現在の症状に関わっているかどうかは不明でも、アレルギーを起こす可能性のある物質です。アレルギー反応が出ないようにするためには、できるだけその物質に接触したり食べたりしないようにすることが大切です。避けるべきアレルゲンはアレルギー検査をしないとわかりません。

2. 食物アレルギーの根治ができる可能性

食物アレルギーは基本的には、それを含む食事を取らなければ、症状が出ません。そのため、食物アレルギーの原因になるアレルゲンがわかれば、その物質の入っていないフードを食べることで、薬を飲まなくてもかゆみや皮膚の赤みなどの症状を出さずに、ストレスのない生活を送ることができます。食物アレルギーの根治のためにもアレルギー検査が必要です。

3. 加水分解フードと除去食のどちらが必要かの判断

犬のアレルギーフードには、たんぱく質を分解してアレルギーが出にくくした「加水分解フード」と、アレルギー源となる特定のたんぱく質を含まない「除去食」があります。IgEに反応が強い場合は、加水分解フードが有効ですし、リンパ球に反応が強い場合は除去食が有効です。IgEとリンパ球の両方の検査をする意味が、ここにもあるんです。

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まとめ

犬のアレルギー検査は、数年前にはあまり治療に役立てにくい検査でしたが、最近の検査技術の向上により、犬のアレルギー治療のための重要なツールの1つとなっています。検査費用が数万円かかる高い検査ではありますが、検査が治療につながれば、かゆみの苦しみから解放できる可能性のある大変有用な検査です。残念ながら猫に関してはまだ信頼性のある検査がありませんが、犬のアレルギーに困っている飼い主さんはぜひ一度、アレルギー検査を検討してみてくださいね!

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