犬と猫の中毒① チョコレート中毒

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今回からは犬と猫の中毒についてお話しようと思います。第一回は犬と猫の中毒の代表である「チョコレート」です。夜間緊急病院での診察で最も多いのが「チョコレートを食べてしまった」というものであり、犬や猫を飼っていると最も遭遇する機会の多い中毒だと思います。

実際には命に関わるほどの量のチョコレートを食べてしまうことは稀ですが、チョコレート中毒とはどういったものかを知って、いざというときにどうしたらいいのか覚えておきましょう。

犬のチョコレート中毒

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チョコレートの中毒物質は「テオブロミン」

チョコレートには複数の成分が含まれていますが、その中の「テオブロミン」と言われる物質が犬や猫に中毒を起こすといわれています。

チョコレートの中のカフェインも犬へ中毒を起こすことがありますが、チョコレートの中にはカフェインよりテオブロミンの方が多く含まれるため、チョコレート中毒の主な原因はテオブロミンです。

犬や猫は人に比べてテオブロミンの代謝能力が低いため、チョコレートの中毒が起きやすいと言われています。人でも一気に大量のチョコレートを食べると中毒が起こる可能性もあります。

チョコレート(テオブロミン)の中毒量

チョコレートの中毒量はチョコレートに含まれるテオブロミン量によって異なります。犬も猫もチョコレート中毒が出て来るテオブロミンの用量は20㎎/kg致死量(LD50)は100㎎~200㎎/kgと言われています。

それぞれのチョコレートの中毒量を体重毎にまとめておきますので参考にしてみください。

表:各種チョコレートのテオブロミン含有量と体重ごとの中毒量

100g中のテオブロミン量 3㎏ 5㎏ 10㎏ 20kg
ホワイトチョコ 0.8㎎ 7500g 12500g 25000g 50000g
ミルクチョコレート 150㎎ 40g 67g 133g 267g
ダークチョコレート 500㎎ 12g 20g 40g 80g
ココア 650㎎ 9g 15g 31g 62g
※色付きは板チョコ1枚(50g)でも中毒になる場合

この表を見ると、ホワイトチョコは食べてもほとんど問題にならない一方、ダークチョコレートやココアは少量食べただけでも中毒のリスクがあることがわかると思います。一重にチョコレートと言ってもチョコの種類によって中毒になるかどうかは大きく異なり、何チョコなのかはしっかりチェックする必要がありますね。

ここに書いた量以下であれば、チョコレート中毒が起きる可能性は低いためそれほど心配する必要はありませんが、チョコレート中毒には個体差があるため、中毒量以下でも注意は必要です。特に子犬や子猫の場合は代謝能力が低いため、これ以下の用量でも中毒を起こす可能性があるので注意してください。

チョコレート中毒の症状

チョコレートに含まれるテオブロミンは神経の興奮作用を持っています。チョコレート中毒の症状は以下の通りです。

  • 落ち着かない
  • 息が荒い
  • よだれが出る
  • 心拍の増加
  • 震え
  • 尿量の増加
  • 嘔吐・下痢
  • ふらつき
  • 痙攣

中毒が出る時間はチョコレートを食べてから1時間~半日くらいになります。食べてすぐに何も症状がないからと言って大丈夫とは限りませんので、注意してください。

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チョコレートを食べてしまった時の対処法

中毒量以上を食べた場合

〇 動物病院へ連れて行く

チョコレートを食べて3時間以内であれば催吐剤によって吐かせることができます。中毒量以上を食べてしまっている可能性がある場合は、動物病院へ行くのが最も確実に中道を回避する方法です。

チョコレートを3時間以上たっている場合は、すでに腸の方に流れてしまっている可能性が高く、催吐しても出てこない可能性があります。ただし、動物病院で活性炭を飲ませることでチョコレートの吸収を抑えたり、点滴をしてテオブロミンを速く体外へ排泄させることができます。中毒のリスクをできるだけ減らすためには動物病院へ行くといいでしょう。

△ 家で催吐する

中毒量以上のチョコレートを食べてしまったが、どうしても動物病院へ行けない場合は、家で催吐をすることを考えます。ただし、チョコレートを食べて家での催吐は、吐かせるメリットとリスクのどちらが高いかを考えたうえで行うようにしましょう。

中毒量を少し上回るくらいのチョコレートを食べたくらいであれば、催吐のリスクが中毒のリスクを上回ります。多少中毒が出てしまっても命に係わる可能性は低いので、吐かせることはお勧めできません。

中毒量を大幅に上回るチョコレートを食べてしまった場合は家での催吐が有効である可能性があります。催吐の方法はこちらの記事を参考にしてみてください。ただし、催吐にはリスクがありますので、病院へどうしても行かない場合にのみ行うようにしてください。極力、緊急病院を探すようにしましょう。

中毒量以下のチョコレートを食べた場合

〇 動物病院へ電話する

チョコレート中毒を起こす量には個体差があるため、中毒量以下でも絶対に安心というわけではありません。ある程度まとまった量のチョコレートを食べてしまった場合は、動物病院に電話連絡をして、指示を仰ぎましょう。

〇~△ 家で様子を見る

わずかなチョコレートであれば様子を見ても問題ないことが多いです。例えばホワイトチョコレートを少し食べたとか、ミルクチョコレートのついたクッキーのかけら食べてしまったというくらいであれば何もしないでも問題ないでしょう。

ただし、子犬や、心臓や肝臓、腎臓などの内臓に問題のある動物では中毒量以下でも中毒が出ることがあります。できる限り動物病院に連絡してみるようにしましょう。

お家でできることは限られていますが、できるだけ水分を多めにとらせてチョコレートの成分を体の外へ排泄することを考えてもいいでしょう。

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まとめ

チョコレート中毒は、日常で最も遭遇する機会の多い中毒です。最も大切なのは、チョコレートを食べてしまわないように予防することですが、食べてしまった場合は慌てずまずは動物病院へ連絡するようにしてください。

少量であればほとんど中毒症状は出てきませんが、大量に食べてしまった場合は命に関わることもあるので、甘く見過ぎるのは危険ですので、気を付けてくださいね。

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