犬と猫の中毒⑥ 夏場に要注意!エチレングリコール中毒

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「犬と猫の中毒」第6回は、意外と知られていない中毒「エチレングリコール中毒」です。エチレングリコールは、車のエンジンの冷却水としてよく使われる「不凍液」に入っているため、以前は「不凍液中毒」とも呼ばれていました。しかし、エチレングリコールは不凍液だけでなく、家でよく使う保冷材にも使われています。保冷剤はこれから夏場によく使うこともあるので、しっかり注意しておきましょう。

エチレングリコールとは

エチレングリコールは気温がマイナス0℃以下の氷点下になっても凍らない性質を持った液体です。そのため、車の不凍液として使われたり、生鮮品やケーキなどの保冷剤に使われています。

保冷剤にはエチレングリコールが使われているものと使われていないものがありますが、基本的に凍らせて硬くなるタイプの保冷剤にはエチレングリコールは使われていません。冷凍庫に入れていてもふにゃふにゃのスライム状になっている保冷剤には、エチレングリコールが使われていることがあるので注意してください。

エチレングリコールは甘いにおいと味がするため、犬や猫が喜んで食べてしまいます。犬や猫が食べてしまうような場所には、不凍液はもちろんのこと、エチレングリコール入りの保冷剤は絶対に置いておかないようにしましょう。

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エチレングリコールの毒性

エチレングリコールは、腎臓の尿細管と言われる部分にダメージを与えます。そのため、飲んで半日~2日くらいの間に急性腎不全を起こすことがあります。これが一番の死因になります。

また、カルシウムとくっついてシュウ酸カルシウムという尿結石を作るため、腎不全が進むとともに、体のカルシウムが使われてしまい、低カルシウム血症による神経症状が起こることもあります。

エチレングリコールは猫で1.5mg/kg、犬で6mg/kgの用量で危険だと言われています。不凍液にはエチレングリコールが30~50%の濃度で入っているものが多いため、5㎏の猫では3ml、5㎏の犬では12mlの不凍液を飲むと危険ということになります。少量でも非常に毒性が強いものであることがわかりますね。

エチレングリコール中毒の症状

エチレングリコール中毒の症状は、まず最初に神経症状が出てきます。飲んで数時間~半日くらいの間に嘔吐や沈鬱、ふらつきなどの運動失調、呼吸促拍などの症状として現れます。

さらに進行すると急性腎不全に伴う乏尿(尿がほとんど出ない)あるいは無尿、昏睡などが現れ、そのままなくなってしまうことも珍しくありません。

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エチレングリコール中毒がうたわれる場合にできること

まず、不凍液やエチレングリコール入りの保冷剤を食べてしまった可能性がある場合、一刻も早く動物病院で催吐処置をしてもらうことが大切です。飲んで1~2時間以内であれば催吐処置によって大部分を吸収させないうちに吐かせることができる可能性も高いです。

症状がすでに出てしまっている場合はすでにエチレングリコールを吸収してしまっているため、点滴や薬などでできるだけエチレングリコールの毒性を和らげるとともに、腎臓の保護やカルシウムの補給を行います。ただし、大量に飲んでしまってすでに症状が出てしまっている場合は治療をしてもその甲斐なくなくなってしまうこともあります。

まとめ

エチレングリコールは犬や猫に非常に危険な物質です。中毒の対策としては

1.摂取させない
・エチレングリコール入りの保冷剤は使わない(新しい日本製の保冷剤にはほとんどエチレングリコールは含まれていません)
・散歩中に変なものを舐めさせない

2.食べてしまった場合はすぐに動物病院へ行く
・食べたり舐めたりするのを目撃した
・犬や猫が散歩から帰ってきたらエチレングリコール中毒を疑わせる症状を出している(特に車の修理工場などが近くにある場合は注意)

といったことが大切です。エチレングリコールはとにかく摂取させないことと即座の対応が大切です。

不凍液と保冷剤。身近な意外なものにも中毒の危険性があることを頭に入れておきましょうね!

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