犬と猫の中毒② 玉ねぎ中毒

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人が食べるもので犬や猫が食べてはいけないものの代表が、前回紹介したチョコレートと今回のテーマの玉ねぎです。

玉ねぎが犬や猫に中毒を起こすことは有名ですが、なぜ中毒が起こってしまうのかご存知でしょうか?また、玉ねぎ中毒で注意したい症状や中毒の用量、ネギやニンニクは大丈夫なのかなどわかっていますか?

愛犬や愛猫がふとした時に食べてしまいやすい玉ねぎの中毒について考えてみましょう。

犬 猫 玉ねぎ中毒

玉ねぎ中毒の原因物質は「アリルプロピルジスルフィド」

犬や猫に玉ねぎ中毒を起こす物質は「アリルプロピルジスルフィド」と呼ばれる物質です。この物質は、玉ねぎだけでなく、ネギやニンニクなどにも含まれます。

このアリルプロピルジスルフィドは赤血球を破壊する「溶血」を起こす物質です。ヒトなどの霊長類はこのアリルプロピルジスルフィドを分解する酵素を持っていますが、犬や猫の身体には分解酵素がないため、玉ねぎなどアリルプロピルジスルフィドを含む食品によって赤血球が壊されてしまうんです。

人でも、玉ねぎやニンニクを食べすぎると、アリルプロピルジスルフィドの分解が間に合わず血尿や貧血が出る可能性があるといわれています。

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玉ねぎ中毒を起こす食材

アリルプロピルジスルフィドによる中毒は、「玉ねぎ中毒」という名前のため、玉ねぎが危険という印象がありますが、玉ねぎ以外にも以下のようなものが玉ねぎ中毒を起こします。

  • ネギ
  • ニンニク
  • ニラ
  • らっきょう
  • ゆりね

玉ねぎ中毒の症状は血尿と貧血

犬や猫に対する玉ねぎの毒性は、血液が壊される溶血ですので、主な症状は血尿と貧血になります。

血尿(血色素尿)

玉ねぎ中毒で出て来る血尿は、正確には「血色素尿」と呼ばれるものです。

膀胱炎などの血尿では、膀胱から出血して赤血球が出て来る血尿ですが、玉ねぎ中毒の血尿は壊れた赤血球の成分(血色素)が出て来る血色素尿です。

血尿と血色素尿は見た目にはどちらも赤い血尿ですが、ペットシーツに尿をすると血尿はまだらに血が混じることが多いですが、血色素尿は尿すべてが赤くなり、まだらにはなりません。

玉ねぎ中毒による血色素尿は、玉ねぎを食べてから数時間~12時間くらいで出てくることが多いと言われています。24時間以内に血尿が出てこない場合は、玉ねぎ中毒の可能性は低くなります。

貧血

貧血は血尿ほどわかりやすい症状が出ませんので、軽い貧血の場合は飼い主さんが気付くことが少ないです。

重度の貧血が起こると、元気や食欲の低下呼吸が速くなるなどの症状が出てきます。舌や歯茎の色が白っぽくなっている場合は重度の貧血がある可能性があり、注意が必要です。

貧血は玉ねぎを食べてすぐには起こりません。半日以上たってから貧血ん症状が出ることが多く、数日以上続くこともあります。

その他の症状

玉ねぎ中毒のほかの症状としては、以下のようなものがあります。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 腹痛
  • 元気消失

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玉ねぎの中毒量と注意点

玉ねぎ中毒の中毒量

玉ねぎ等による玉ねぎ中毒の中毒量ははっきりしたことがわかっていません。犬も猫も体重1kgあたり5~20g以上の玉ねぎを食べると危険と言われていますが、かなり個体差が大きく少量でも中毒を起こすことがあります。

玉ねぎ1個当たり200gですので、5㎏の犬や猫では1/8玉以上は危険だと思ってください。それ以下でも中毒を起こす可能性はゼロではありません。

加熱をしても毒性は変わらない

玉ねぎ中毒の原因物質であるアリルプロピルジスルフィドは過熱をしても毒性は変わりません。そのため、生だから危険とか加熱したから大丈夫とかいうことはありません。

すき焼きなど玉ねぎの成分が出るものは要注意

玉ねぎそのものを食べていなくても、すき焼きの汁など、玉ねぎの成分が出ている物は注意が必要です。玉ねぎそのものを食べるよりも玉ねぎの成分が染み出た汁やスープなどの方が危険なこともあります。

玉ねぎやネギの入ったスープには要注意ですね。

玉ねぎを食べてしまったら

玉ねぎ中毒は個体差が大きいので、少量だから大丈夫とは言えません。玉ねぎの入った牛丼の肉を一切れ食べてしまったとか、玉ねぎを使ったチャーハンを数粒食べてしまったというくらいなら大丈夫な可能性が高いですが、玉ねぎを食べてしまった場合は早めに動物病院で診てもらうことが大切です。

2~3時間以内なら催吐処置が有効

玉ねぎを食べてしまった時に最も有効なのが催吐処置です。催吐処置をすることで玉ねぎの成分が吸収される前に嘔吐させてしまうことも可能です。

動物病院では猫ではかなりの確率で嘔吐させることができますし、猫でも催吐ができることもありますので、早めに動物病院で診てもらうことが大切です。

時間がたっている場合は点滴で玉ねぎ成分を尿へ出す

玉ねぎを食べてある程度時間がたってしまっていたり、催吐処置がうまくいかない場合は、点滴で吸収してしまった中毒物質を尿に排泄する手伝いをすることが有効です。

また、玉ねぎの成分を吸収させないために、食べて数時間以内にコバルジンなどの活性炭を投与することも、中毒予防の効果がある可能性があります。

家でできることは水分を多くとらせること

玉ねぎを食べてしまった場合は、動物病院で早めに処置をしてもらうことが大切です。ただし、夜中などでどうしても動物病院へ連れて行くことができないこともあります。その場合にお家でできることはとにかく水分を多くとらせることです。

水分を取らせて玉ねぎの中毒成分をできるだけ早く尿に出してしまうことで中毒の重症度を下げることができる可能性があります。水分の多く含まれるフードや牛乳を薄めたものを飲ませるのもいいでしょう。

もし、どうしても動物病院へ行けない状況で、玉ねぎを1玉などかなり大量の玉ねぎを食べてしまった場合は、自宅での催吐を考えたほうがいいかもしれません。ただし、自宅での催吐はリスクも伴いますので、そのあたりを考えたうえでやるかどうかを考えてください。

家での催吐に関してはこちらの記事を参考にしてみてください。

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1日以上たって血尿や貧血がなければ大丈夫

通常、玉ねぎ中毒による血尿や貧血は玉ねぎを食べて1日以内に出てきます。そのため、玉ねぎを食べてしまった翌日に尿検査で血色素尿が認められず、血液検査で貧血がなければ大丈夫な可能性が高いです。

ただし、貧血は数日かけてじわじわ進行するケースが多いです。翌日には目立った症状が出ていなくても、徐々に貧血が進行して元気や食欲が落ちる可能性もあります。元気であっても必ず動物病院で血色素尿や貧血の有無をチェックしてもらってください。

まとめ

玉ねぎを食べてしまって中毒が起こるかどうかは

  • 食べた玉ねぎの量
  • 犬や猫の体重
  • 個体差
  • 早めに中毒の治療ができたかどうか

が影響してきます。ほんの極小量を舐めてしまったということでなく、ある程度の量の玉ねぎやネギなどを食べてしまった場合は、まずは動物病院で早く診察してもらい、中毒のリスクを減らすことが大切です。

特に食べてしまって2~3時間以内であれば催吐処置ができることも多く、玉ねぎ中毒のリスクを大きく減らすことができます。早めに動物病院で診てもらうことが大切ですね。

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