寒さと病気① 寒くなるとリスクが高まる猫の病気

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寒い冬がやってきました。人では1年の中で最も死亡者が多いのが冬で、12月~3月の死亡率が非常に高いということがわかっています(http://www.vet.kagoshima-u.ac.jp/kadai/V-PUB/okamaoto/vetpub/Dr_Okamoto/Moromoro/ST5.htm)。動物の死亡率のデータは出ていませんが、動物病院で働いていると、寒い冬になるといくつかの病気が増えているように感じます。

今回からは「寒さと病気」をテーマにして、いくつか記事を書いてみたいと思います。まず第一回目は「寒くなるとリスクの高まる猫の病気」です。冬場に気を付けたいポイントも一緒に紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!猫 冬 こたつ

泌尿器疾患

寒くなると、ヒトでも猫でも飲水量が減り、トイレを我慢する時間も長くなります。そのため、濃い尿を膀胱にためる時間が長くなることで泌尿器疾患が増えてきます。

膀胱炎

飲水量とトイレの回数が減ると、膀胱に濃い尿を溜めている時間が増えてきます。尿を出すということは、体の老廃物を出すということだけでなく、尿道の細菌などを洗い流して膀胱や尿道をきれいに保つという働きもあります。

尿の量や回数が減って、この洗い流しが少なくなってしまうと、尿道に入り込んだ細菌が膀胱まで到達して膀胱炎を起こしてしまうことがあります。膀胱炎は一年中起こる病気ではありますが、特に冬場に多い病気です。

膀胱結石

膀胱結石は、尿の中に含まれるミネラル成分がくっついて膀胱内にできる石です。ミネラルはある程度は尿に出て来るものですが、飲水量が減って尿が濃くなると、その分ミネラルの濃度も増加して、結石ができやすくなります。

そのため、飲水量が減る冬場に膀胱結石はできやすくなります。

尿路閉塞

尿路閉塞は、オス猫に非常に多い病気ですが、小さな石や炎症産物がペニスに詰まってしまって急に尿が出なくなる病気です。

尿路閉塞も膀胱炎や膀胱結石ができやすい冬場に発生することが多く、緊急性の非常に高い怖い病気です。

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冬場の泌尿器疾患の予防ポイント:飲水量を増やす

冬場に泌尿器疾患が多くなる最も大きな原因は飲水量の低下に伴う尿量の低下です。そのため、飲水量を増やすことが冬場の泌尿器疾患を予防するポイントになります。飲水量を増やすためには以下のような方法を試してみましょう。

  • 水飲み場を増やす
  • 流れる水を飲めるような猫グッズを使う(流水を好んで飲む猫は多いです)
  • 水を少し温める(冷えた水よりぬるい水を好む猫は多いです)

関節疾患

環境の温度が低いと、体温を維持するために体表の血管が収縮して血流が悪くなります。そうすると筋肉も硬直した状態になり、動いたときに骨や関節に負担をかけてしまい、関節疾患を悪化させる猫は多いです。

慢性関節炎(変性性関節症)

高齢の猫では、変性性関節症など加齢性の関節の変化に伴い、慢性関節炎が増えてきます。慢性関節炎の猫では、特に寝起きなど関節が固まった状態から動き出したときに、関節の痛みやびっこなどが出て来ることが多いです。

馬尾症候群

しっぽの付け根の腰椎の痛みを起こす病気です。こちらも筋肉が固まった状態になると痛みが増すケースが多いです。

冬場の関節疾患の予防ポイント:マッサージ

冬場に関節疾患が増えやすくなる原因は血管の収縮に伴う、筋肉や関節のこわばりにあります。そのため、体のマッサージや手足の曲げ伸ばし運動などを無理のない程度に行ってあげるといいでしょう。

また、特に高齢の猫を飼っている場合は部屋を暖かめにしておき、運動不足にならないよう一緒に遊んであげてください。

呼吸器疾患

空気が乾燥する冬場には、呼吸器疾患も増えてきます。

猫伝染性鼻気管炎(FVR)

FVRはいわゆる猫の風邪であり、鼻水やくしゃみ、目やになどの症状を出すウイルスの病気です。外に行く猫はもちろん、潜伏感染をすることがありますので、室内飼いの猫でも冬場に症状が出て来ることがあります。

ウイルス性の病気ですので、気温が低く、乾燥しがちな冬場に非常に多く見られます。1頭が感染していると他の猫にもうつりますので、気を付けてみてあげるようにしてください。

猫喘息

猫には喘息も多く、突然の呼吸困難や咳などの症状として現れます。猫喘息は、何らかのアレルギー反応によって起こると考えられており、室内の空気がこもりがちな冬場に注意が必要な病気です。

冬場の呼吸器疾患の予防ポイント:加湿と換気

冬場の呼吸器疾患を予防するためには、加湿と換気が大切です。特に気密性の高いマンションなどに住んでいる人では、暖房をつけるときには必ず加湿し、定期的に空気を入れ替えるようにしましょう。

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まとめ

ここに挙げた病気は冬場にしかならないというわけではないですが、冬場にリスクが高くなる病気です。そして、これらの病気は環境を考えてあげることである程度予防は可能になりますので、この記事で上げたポイントを参考に、冬場の環境をもう一度考えてみてください。

ただし、環境をどれだけ整えても病気を完全に予防することはできません。何か上に挙げるような病気が怪しい場合には動物病院で診てもらうようにしてください。

次回は「寒くなるとリスクが高まる犬の病気」のお話をさせていただきます。

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