猫の肥大型心筋症① 肥大型心筋症とは~体の中で何が起きる?

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犬の心不全の代表が僧帽弁閉鎖不全症であれば、猫の代表的な病気は肥大型心筋症です。今回は肥大型心筋症がどういった病気なのかについてお話をしましょう。

ねこのきもち

心臓壁が分厚くなる肥大型心筋症

肥大型心筋症は心臓の壁自体が分厚くなることで起こる心不全です。主に、左心室の心臓の壁が分厚くなることが多いため、心室の容積が減ってしまいます。心室の容積が減ると
① 心室から全身へ血液を送り出す量が減ってしまう
② 心房に血液が溜まってしまう
という二つのことが起こります。原因は違うのですが、犬の僧帽弁閉鎖不全症と同じようなことが起こってくるんですね。

ただし、似たようなことが起きても、おおもとの原因が違うため、犬の僧帽弁閉鎖不全症とはいくつか違う点があります。犬の僧帽弁閉鎖不全症について知りたい人はこちらの記事を読んでください。

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猫の肥大型心筋症と犬の僧帽弁閉鎖不全症の違い

1. 心雑音が出にくい

肥大型心筋症は心室壁の肥厚によっておこる病気であり、弁の逆流を伴わないことも多いです。(病気の進行とともに逆流が見られるようになることもあります)。そのため、肥大型心筋症は聴診による診断が難しいという難点があります。

2. 発症年齢がバラバラ

犬の僧帽弁閉鎖不全症が起こるのはほとんどが7,8歳を超えてからになりますが、猫の肥大型心筋症は若いころから発生することもあります。5~6歳での発生が多いと言われていますが、4カ月齢での発生も報告されています。

3. 血栓塞栓症が最大のリスク

猫の肥大型心筋症が怖いのは、血栓塞栓症が発生するということです。肥大型心筋症では左心室の容積が少なくなってしまい、左心房の中で停滞した血液の一部が固まって血栓を作ってしまい、血栓塞栓症が起こります。左心房でできた血栓が左心室を通り全身に送られ、それが詰まってしまうと症状が出ます。いろいろな場所に詰まることがありますが、一番多いのが腹大動脈の分岐部に詰まる血栓です。この血栓が起こると、後ろ足に行く血流が途絶えてしまうので、後ろ足の痛みとマヒが突然起こります。

以下の図を参考にしてみてください。

猫の肥大型心筋症の原因

肥大型心筋症の多くは原因不明だと言われています。

遺伝的な要因によって、心筋のたんぱく質の変性が起き、徐々に心筋壁が分厚くなることが多いと言われていますがはっきりした原因はわかっていません。

原因がわかっているものとしては、甲状腺機能亢進症などによる高血圧猫白血病ウイルスによる心筋炎なども報告されていますが、多くの肥大型心筋症の原因は今現在も不明です。

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まとめ

心室(主に左心室)の心筋が肥大して、左心室の容積が減ってしまうことによって起こる原因不明の肥大型心筋症。体の中で何が起こっているのか理解できたでしょうか?

次回は肥大型心筋症の症状について解説します。

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