猫の肥大型心筋症③ 動物病院で行う4つの検査とその費用

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肥大型心筋症の病態症状をご紹介してきましたが、今回は動物病院へ行った時にどんな検査をするのかについてご説明いたします。動物病院へ行ったらどんなことをするんだろうという不安のある方や動物病院で検査をしたけどどんな意味があったんだろうと疑問のある飼い主さんはぜひ参考にしてくださいね!

ねこのきもち

肥大型心筋症を疑ったら早めに病院へ行こう!

元気・食欲の低下や、すぐに疲れる、呼吸がおかしいなどの異常に気付いたら早めに動物病院で診てもらいましょう。動物病院へ連れていくときにはできるだけストレスをかけないことも大切なため、以下の記事も参考にしつつ、ストレスをかけないように動物病院へ連れて行ってくださいね。

飼い主必見!愛猫のストレスを最小限にする動物病院受診の6つのステップ

最初に行うのは問診と身体検査

血栓塞栓症や重度の肺水腫で危険な状態でない限り、まずは問診と身体今朝を行っていきます。危険な状態の場合は緊急治療を先にスタートすることもありますが、猫が落ち着いている場合は、お話を聞いてから身体検査を始めます。

愛猫の情報をまとめておこう

できるだけ愛猫の症状を正確に伝えるために、普段お世話をしていない人が連れていく場合はしっかり情報を聞いておきましょう。必要な情報は、以下の通りです。

猫の基本的な情報

年齢・性別・避妊/去勢手術の有無・既往歴(今までかかったことのある病気)・現病歴(かかり付け出ない病院へ行く場合:今かかっている病気や飲んでいる薬)

現在の症状

いつから
どんなとき
どのように
元気・食欲の有無

咳や呼吸困難がある場合は、可能であれば携帯電話で動画を撮っておいてもらうと診断の参考になることがありますので、余裕があれば動画を撮って持って行ってください。

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身体検査は全身状態のチェックと聴診

身体検査の目的は、全身状態のチェックと、他に考えられる病気の可能性を探り、必要な検査を絞っていくことです。体重減少がないか、熱がないか、脱水や被毛の状態も見ていくことで、肥大型心筋症以外に疑わしい病気がないかも考えていきます。

聴診は心拍数だけでなく、心臓の雑音やリズムをチェックします。前回の記事でもお話ししましたが、犬の心不全と比べ猫の心不全では聴診で「心雑音」が出ないことが多いため、聴診で診断をするのが難しいです。

身体検査と聴診によって必要な検査を判断し、検査をしていきます。必要に応じて他の検査を行うこともありますが、肥大型心筋症で良く行う検査は以下の4つです。

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1.レントゲン検査

胸の中の状態を最も客観的に判断できるのはレントゲン検査です。レントゲン検査でわかることは
・心臓の形(シルエット)
・心臓の大きさ
・肺水腫や胸水の有無
・そのほか胸の中の異常
です。特に重度の肥大型心筋症では、左心房等心房が大きくなってハート形になる「バレンタインハート」という肥大型心筋症に特徴的な形がみられることがあります。

レントゲン検査のメリット

・心臓の形や大きさの客観的な評価ができる
・肺の異常がわかる
・検査時間が短い

レントゲン検査のデメリット

・肥大型心筋症で特徴的な「心臓の壁の厚さ」がわからない
・心臓の動きや弁の異常がわからない

2.超音波検査(心エコー検査)

心臓の超音波検査(心エコー検査)は肥大型心筋症の診断に最も有効な手段になります。心エコー検査でわかることは
・心臓の壁の厚さや動き、弁の異常
・血栓塞栓症のリスク(心臓の中に血栓の元が見えることがあります)など
・胸水の有無
です。

超音波検査のメリット

・心臓の動きや壁の厚さなどの異常の評価ができる
・血栓塞栓症のリスクがわかる

超音波検査のデメリット

・超音波の機械の性能や術者の技術によって正確な評価が難しいことがある
・エコーの当て方によって見える画像にばらつきがあり、客観性に乏しくなることがある
・肺の評価ができない(肺水腫はわからない)
・しっかりした評価のためには数分以上横向きでじっとさせる必要があるため、ストレスがかかる

3.血液検査

心臓の異常の検出のために血液検査をすることは多くありませんが、全身状態の把握・他の病気の有無・薬が使えるかどうかの判断などのために血液検査をすることがあります。血液検査でわかる肥大型心筋症のために有用な情報は以下の3点です。

甲状腺機能亢進症の有無

甲状腺機能亢進症は肥大型心筋症の悪化要因であり、この病気があればこちらの治療も一緒に行う必要があります。

心臓の負担の測定

ANPという血液検査項目が、猫の肥大型心筋症の診断や経過観察に有用であるという報告もあります

薬(特に利尿剤)を使えるかどうかの判定

利尿剤は腎臓の負担から腎不全を起こすことがあります

4.血圧測定

血圧は治療のために重要な情報ですが、猫は緊張で血圧が大きく変わるため、病院で測った血圧の信頼性がどの程度あるのかには疑問があります。ただし、特にストレスがかかる検査ではなく、2,3分で終わるため、治療の経過を見ていくためには有用な検査の一つです。血圧によって使う薬の種類や用量を調節することは多いです。

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検査費用

以上が、肥大型心筋症を疑った場合に行っていく検査です。診断のためだけではなく、経過を見ながら使う薬の種類や用量を判断する材料としても、これらの検査は有用になります。検査費用は動物病院によって異なりますが、
レントゲン:約5,000円
心エコー:2,000~8,000円(どれだけ時間をかけて細かく見るかによって費用は違います)
血液検査:2,000円~(検査項目によって変わります)
血圧:500~1,000円
となることが多いです。

まとめ

猫の肥大型心筋症はしっかり診断してもらうことも大切ですが、ストレスをかけないように診察してもらうことも大切です。小さな高炉から動物病院へ慣れさせることも大切ですし、ストレスなく診察が受けられる動物病院を探すことも重要ですね。そのためにも、今健康だとしても信頼できるかかりつけを作っておきましょう!

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